Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

だれが見たって、こりゃ、いい心持ちで三味をひきひきうなっているところを、ぐさりとうしろからやられたものにちげえねえんだからね。現の証拠にゃ、うしろにその匕首がころがっているから、なにより確かなんだ」

「…………」

「ね、だんな、どうですかね。殺されるって法はねえんですよ。ええ、そうですとも! おまけに、くやしいほどのべっぴんなんだからね。どう考えたって、この世の中にべっぴんがただ殺されるって法はねえんですよ、どうですね。またあっしがかれこれしゃべっちゃうるせえですかね」

しかし、名人はおしのように黙り込んだままでした。黙々としてこごみながら、じいっと双の目を光らして二三春の髪の道具を見調べました。くし、こうがい、共に栗木屋の座敷で見つけたあのかんざし同様、だきみょうがの紋が彫りきざんであるのです。しかし、かんざしはない。同じ紋どころの他の品が、くし、こうがい共にそろっているのに、かんざしばかりないところを見ると、先ほどびょうぶの裏すそから見つけ出したあのかんざしが、二三春の持ち物であることは確かです。確かとしたなら、二三春に対する幽霊水の下手人としての疑いは、ますます深まるばかりでした。