Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
「ちくしょうッ、なんとも気に入ったことをおっしゃいましたね。こうなりゃおれの眼はすごいんだとは、またいかにもうれしくなるせりふじゃござんせんか。べらぼうめ。おいらの眼だっても、こうなりゃなかなかにすごくなるんだ。ほんとに、どうするか覚えてろ」
捜しているうちに、はしなくも見つけ出したのは、そこの縁起だなの上になにごとか秘密を包みながら、子細ありげに置かれてあった変なものです。まことに変なものという以外いいようのないほども変なものです。
「ざまあみろ。ざまあみろ! あるんですよ。あるんですよ! ここに変なものがあるんですよ。あッ、いけねえ。だんな、だんな。血だ、血だ。血がしみ出ている紙包みですぜ」
「なに!」
近よってのぞいてみると、いかさま、ふところ紙の一束の外にまで、べっとりと黒ずんだ血がにじみ出た、いぶかしい小さな包みがあるのです。しかも、それが不思議なものの前に、なぞのごとく置かれてあるのでした。江戸絵なのです。それもただの江戸絵ではない。若衆歌舞伎十二枚のうち、江戸屋江戸五郎胡蝶物狂いの図と、彫り書きの見える一枚刷りの大にしき絵の前に、供え物のごとくに置かれてあるのです。