Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
お年寄りだからこそ、捨てるももったいないと、丹念にしわをのばして、巻き紙に使ったんだ。目を変えろ、目玉をな。ねずみおどしにぴかぴか二つ光らしているんじゃねえんだから、今度ついでがあったら、神田の鍛冶町へでもいって、もっとドスのきく目玉に打ち直してもらってきなよ」
着眼するところ、つねにかくのごとく細密鋭利、しかも相手がまたことばのとおり、懐紙一枚たりともむだにはしまいと思われるような七十あまりの、一見するに内藤家老職のご後室さまといったようなみだしなみも好もしい切り下げ髪のお上品なご隠居さまでしたから、その慧眼の鋭さには、何度舌を巻いても巻ききれないくらいです。いや、事実相手のご老体は、駿河守家老職のご後室さまなのでした。
「お忙しいところを、ようこそいらせられました。当屋敷の側用人を勤めおります渡辺助右衛門の母めにおじゃります。さっそくじゃが、不審はあれなる品でおじゃりますゆえ、とくとお調べくださりませ」
ことばゆかしく請じながら、いっときも待ちきれないというように、そこの床の間に飾ってある桃の節句の祝い雛を指さしたので、静かに見ながめると、なにさまちと不審なのです。