Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうはっきょうじけん
地球発狂事件
海野 十三
Lesen Sie 地球発狂事件 (ちきゅうはっきょうじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.306 Zeichen · 173 Bildschirme
「……五千五百……五千四百……」
やがて再び艦が城塞までの距離を五キロに縮めたとき、又しても正面から外力によって突き戻された。
が、やっぱり同じ順序によって、艦はなお安全であり、航路を恢復した。
こんなことが前後に三時間に亙って六回も繰返えされた。だがウラル号とその乗組員は、すこしもひるむ色を見せず、執拗に城塞への肉迫をくりかえした。
「この次起ったら七回目だぜ。少々こたえるね」
ドレゴが遂に弱音をちょっぴり吐いた。
「われわれはピストンにつかまっているんだと思ってりゃ、大したことはないやね」
水戸が痩せ我慢を見せた。エミリーが二人のうしろから、火酒の壜を差出した。
「ありがとう。エミリー。君は気持は何ともないのかね」
そういいながらドレゴは壜から喇叭呑みをやった。
「あなたたち二人が気絶した後で、あたしはゆっくり目をまわすつもりよ」
「女は気が強いね。無理もない。大事な、殿御を先ずもって介抱する義務があるからね。おい水戸。エミリーの言葉を聞いていたかい」
「聞えたようだがね」
「僕も恋人を一緒に連れてくればよかった」
「有りもしないのに、仰有るわねえ」
エミリーがまぜかえした。