Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうはっきょうじけん
地球発狂事件
海野 十三
Lesen Sie 地球発狂事件 (ちきゅうはっきょうじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.306 Zeichen · 173 Bildschirme
渦巻く山頂
「ふふん。じゃあ、一体何が発狂したというのかね」
「そのことだが、僕なら、こう命名するね。“地球発狂事件”とね」
「なに、“地球発狂事件”? 君は、地球が発狂したというのかい、この巨大なる地球が……」
「そうなんだ。地球が発狂したのでもなければ、この一万数千トンもある巨船が、標高五千十七メートルのヘルナー山頂に噴きあげられた理由が説明できんじゃないか。もちろん地球が発狂したといっただけでは完全なる説明にはなっていないが、とにかく常識破りのこの怪事件のばかばかしさというものは、地球が発狂したとでもいわないかぎり、そのばかばかしさを伝える表現法が見付からない。そうは思わんかね、君は……」
「それは大いに思う。しかし……しかし、何だか僕の頭が変になって来るよ。地球発狂の次に、ハリ・ドレゴの発狂が起りそうだ」
「ははは、世界第一の報道記者がそんな気の弱いことでどうする、さあ、そのへんで、とにかくその第一報を全世界へ向かって送ろうや」
渦巻く山頂
ハリ・ドレゴの発した“巨船ゼムリヤ号発狂事件”の第一報は、果して全世界に予期以上の一大衝撃を与えた。
この報道を受け取った新聞通信社の約半数は、この報道内容の常識逸脱ぶりを指摘して、報道者ドレゴの精神状態が正しいかどうかにつき疑問を持ち、報道をさしひかえた。