Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme

Aozora Bunko

南条力の主義や主張に共鳴して、一臂の力を貸すということであればまだ名分もあるが、事実は、どう言っても女のためであるのを争うことができません。

南条らの一味は、その以前から山崎が江戸へ出るということを探り知って、それを老女の家まで合図をしました。その合図によって兵馬は、大木戸あたりに待ち構えて、ついに物の見事に馬上の者を斬り捨てたけれども、それが物の見事に間違いであったということを覚ったのは、誰よりも斬った当人の兵馬が先です。隙があってもなくても山崎譲である、そう容易く斬れるとは思っていなかったのに、案外なのはその馬上の人です。ほとんど藁人形を斬るよりも容易く斬れてしまいました。たとえ無意味にしろ、山崎ならば斬って斬りばえもないではないが、馬に乗って世渡りをして、妻子を養ってゆくだけの男を斬ったところで何になる。それらの妻子や親族の者の歎きの程も思いやられる。斯様な愚劣極まる殺生をするために、剣を学んだはずではなかった。いろいろと我が心に弁解を試みて、人を斬ることは何でもない、無用の人を斬るために、夜な夜な辻斬をして歩く者さえある、間違って人一匹殺めたことぐらいは物の数ではないのだ、と兵馬は強いて自分の心を落着けようとしたけれど、世の中にこのくらいばかばかしい人殺しはないものと思われてなりません。