Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
飛び出した煙草入が運悪く、通りかかった十文字の槍の鞘へからみついてしまいました。事件の要領はただそれだけです。事柄はただそれだけだけれど、煙草入のからみついた相手が悪かったから、全く始末のいけないことになってしまいました。
「いけねえ、いけねえ、平さんは鈴喜の庭へ引張り込まれてしまった。あすこにはお歴々の方がお微行で大勢休んでおいでなさるんだ、なんでもお奉行のお方や、与力の方で、いずれも飛ぶ鳥を落す御威勢のお方なんだそうだ。そのお槍へ平さんの煙草入がケチを附けてしまったものだから、納まりがつかねえ、なんでも平さんは、あのお槍で殺られちまうんだそうだ、あのお槍を持った殿様が、平さんを突き殺しておいて、あとで五人の殿様が試し斬りをなさるんだって言ってましたぜ。もう助かりません、何しろ、あっちが飛ぶ鳥を落すお歴々のお揃いだから、誰も口の出せるものがありゃしませんや、こればっかりはお庄屋様だって、不動院の御前だって、後へ引いておしまいなさる。ああ平さんがかわいそうだ、平さんがかわいそうだ、こんなことだったら早く私たちが連れて帰りさえすればよかったんだが、ついここで飲み出したのが悪かった。