Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
ことによってあの先生、南条あたりに説かれて、我々に裏切りをするつもりでやったとすれば憎むべしだ、生意気な奴だ、打捨ってはおけないが、我々を敵とするほどに恨みのあるはずはないし、また敵にすれば損のいくことはわかっている、どういうつもりだろう、ひとつ会って詰問してやろうか、返答次第によっては不憫ながらそのままでは置けん。しかし、あいつの腕は惜しい。むしろ、これは裏を掻いて、こっちがあれを逆に利用して、あの一味の動静を探らせてみようか。それがよかろう。まあ、しかし、この辺まで当りがつけば仕事は面白くなる」
山崎はこう言って、ほほ笑みをしながら、両国橋を歩いて行きました。
山崎は、江戸を騒がす総ての巨根が薩摩に存することをよく知っております。この南条や五十嵐らは薩摩の者ではないが、薩摩とは密接の脈絡を保って、何か関東において事を起そうとしている野心のほども、よく見抜いていました。甲府城乗取りの陰謀は、これがために一頓挫して、南条らは一時、気を抜くために江戸へ退散したことも、山崎は最初から知っていました。
江戸へ出て来ては、片手間に彼等の行先をつきとめてやろうと、半ばは好奇心でやって来たのが、大木戸の事件以来、こいつは一番、真剣で突っ込まなくてはならないと思いました。