Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme

Aozora Bunko

八

それは今までに見えなかった人の名であるに拘らず、この碌でもない二人ともが、甚内様なるものには相当の敬意を払っていることがわかります。山の上では、甚内様、永護霊神様といい、ここでは鳥越の甚内様と言いました。もし、二人のうちのいずれにもこの伯耆の安綱の刀が落ちなかった場合には、それを鳥越の甚内様へ持って行って納めるということには、二人とも異議がないのであります。よってここに、鳥越の甚内様なるもののいわれを一通り、説明しなければならぬ。

八

浅草の鳥越橋の西南に、御書院番の小出兵庫(二千百石)という旗本の屋敷の中に、二人が今いう甚内様の社があるのです。

神に祀られるほどの甚内様とは何人ぞ。それは英雄にもあらず、また義人にもあらず、一箇の盗賊に過ぎないのであります。姓を高坂といって、名は甚内。父は甲陽の軍師高坂弾正であるということです。

「天晴れ手練のこの槍先、受けてはたまらぬ大切の幼な児……」という二十四孝の舞台面は、かなりに高坂弾正の器量を上げるように書いてあります。そのはじめ、容貌を以て信玄に愛せられたところを以て見れば、また非常な美男子であって、その後、「保科弾正槍弾正、高坂弾正逃弾正」