Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme
その偽刑事の奴等は、蠍の衣裳を、姿のままの形で、小脇に抱きかかえて行ったといいますね。何ぜそんな無駄骨を折ったのでしょう。
さい前のお話では、その大蠍は関節と関節の間に可成の隙間があって、押えつけると随分小さくなり相だという事でしたね。無論そうあるべきです。犯人があれをここへ運んで来る時も、原形のままじゃかさばって、人目について仕様がなかったでしょう。その縮めれば持ち易くなる品を、態々原形のまま抱えて行ったという、この矛盾が何を意味するか、……」
「分った、分った。僕はどうしてそこへ気がつかなんだろう。アア、残念なことをした」
桜井氏は突如として凡てを理解した。
「あの二人の奴は、娘を取調べると云って、寝室へ上って行った。そこには繊弱い女ばかりだった。二人の力で、女中をなぐり倒し、殿村夫人を縛る位のことは訳はなかったろう。そして置いて、品子も、アア可哀相に、娘も縛ったのだ。猿轡をかませたのだ。そして、大蠍の殻の中へ無抵抗の品子を封じ込め、実は重い品物を、さも軽々と抱きかかえて、表の自動車まで運んで見せた、という訳だね。畜生め! なんという悪がしこい奴だ。