Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいやしきのさつじん
幽霊屋敷の殺人
山本 周五郎
Lesen Sie 幽霊屋敷の殺人 (ゆうれいやしきのさつじん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.339 Zeichen · 19 Bildschirme
そう呟きながら、大急ぎで椅子を元に戻した時、ちょうど理学士が下男をつれて戻ってきた。
「私が吾郎でございます!」
そういって下男の吾郎が、龍介の前に立った。見たところ五十余の頑丈な男で、妙に眼が鋭く、鼻がとがってなんだか凄い顔だった。
「君は博士の拳銃の音で駈けつけた時なにかその外に音がしたのを聞いたろう※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
龍介はきっぱり、きめつけるようにいった。
「何か音って……別に」
「いや、たしかに何か音がしたろう、白い幽霊が何かいっていただろう?」
龍介は眼ひとつ動かすのも見逃がすまいと、鋭く吾郎を睨みながら突こんだ。
「ええ、ええ、そういえば、なにか幽霊がいっていましたっけ」
吾郎は何となく凄い顔に、にんまりと冷めたい笑を浮かべながらいった。
「その時、私や吃驚してね。なにしろちゃんと閉まってる部屋から白い幽霊がすっと出たんで、胆がでんぐり返ったかと思いやしてね、ぶるぶる顫えながら見てやしたら、その幽霊め(ごろうきたかい)と三度云いやした。そして暗い廊下の隅の方へ消えてしまいましただ……」
「よし結構! もういいから出ておくれ!」
「へい!」