Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいやしきのさつじん
幽霊屋敷の殺人
山本 周五郎
Lesen Sie 幽霊屋敷の殺人 (ゆうれいやしきのさつじん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.339 Zeichen · 19 Bildschirme
松川理学士現わる
それが又妙なことには、警察から医者が駈けつけて調べた結果によると、額に何かでちょっと突いたくらいの痕があるばかりで、どこにも命をとられるような重傷がないのです。――幽霊を間近に見たので、恐怖の余り心臓麻痺を起して死んだのだろう――と警察医は診断しました。しかし、勿論警察の人々はそんな夢のような話を信用することはできないので、博士の体を帝大医科で解剖しましたが、結果は同じで、内部にも別に変ったことはないのです。そこで下男の吾郎を厳重に調べましたが、この男は長年の間博士につきそって、いつも自分一人で博士の面倒をみていた忠僕だということが分っただけでした。――博士は下男と共に、三月ほど前に、本郷の方から現在の邸へ移ってきたもので、この邸へ移る時、吾郎を相手に口癖のように、『今度の家へゆけば、俺はかならず大金持になってみせるぞ、そうすればお前にもたくさん分けてやるからな!』と云っていたそうです」
松川理学士現わる
「なる程」と博士が頷いた。「面白い事件らしいが、だいぶ複雑しているな!」
「僕ぁ大へんこの事件は面白いと思っているんです、ちょっと待って下さい」
そういって龍介少年は席を立った。