Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しきぶこうじ

式部小路

泉 鏡花

Lesen Sie 式部小路 (しきぶこうじ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.847 Zeichen · 149 Bildschirme

Aozora Bunko

何とももって残念千万。

や、梅岡さんの方が前へ行ったそうでがす。あの石段の上の床几、入口のね、あすこだ。毛氈を敷いて出してあるのに腰をかけて、待合わしていたんでがすな。

そこへ柳橋とも、芳町とも、新橋とも、たとえようのないのが、急いで来て、一所になった。紅葉の時だが、マビで、そんなにたて込まず、座敷もあいていたけれども、上らないで、男はカラカラと高談話。

一室だとたちぎぎがしたいなぞと、気を揉んだ女中が居たそうで、茶代が五十銭。

それから連れ立って、東照宮の方へ行くのを、大勢女中がずらりとならんで騒いで見送ったのは、今しがただ、といって、三宜亭の主人がな。

奥座敷を閉め込んで、血だらけのコオトを脱がした時、目を眠っているお夏さんの、艶麗なのを見て、こりゃ、薬や繃帯をなさるより、真綿で包んで密として置く方が可いッて、真面目にいった。

もっとも夢のようだといいましたっけ。

先生、私なども、真と思わん、どうしても夢でがすよ、それが一昨々日の晩だ。」

といって歎息した。

金之助は悩める右手をひしと抱いて、

「私は却って、その顔も見ないから、ちっとも夢のように思われんでなお困る。