Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 190.406 Zeichen · 381 Bildschirme

Aozora Bunko

「畏れながら、あの日のおん姿ばかりは、お人とは思われませなんだ。武神の権化かと思われました」

「しかし、お身らわしらも、共にようやったな。そちは弓之衆じゃが、いずれもあの日は、槍隊となったな」

「御意にござります」

「今川が本陣へかかったか」

「すんでに、彼の丘へ、なだれ打って寄りました折は、敵とも味方ともわからぬ乱れの中で、首取ッた、駿河殿打ッたと、わめき声が聞かれました。後で伺えば、毛利新助どので在したそうな」

「そちの組のうちに、木下藤吉郎という者がおったか」

「おりました」

「前田犬千代は」

「御勘気をうけていた身、御陣借をゆるされて、勝手働きした由でございますが、戦場でも戻ってからも、まだ見かけませぬが、御帰参はかないましたか」

「かのうた。――そちはまだ知るまいが、つい先頃、殿のお供して、京都へ上洛り、無事帰城して、御城内に勤めている」

「京都へ。殿もお上洛りとはいかがなわけでございますか」

「今となっては、申してもさしつかえないが、わずか三、四十の者をお供に召され、御自身も東国侍の何げない熊野詣と装われて、およそ四十日余りも、お留守であったのじゃ。――家中にもすべてその間は御在城のていにしておいたが」