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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.353 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

いかにせば稲葉山の天嶮を墜すことができるか」

信長は、苦慮した。

陣中の評議は繰り返されたが、名案とてはなかった。その結果、藤吉郎の一策が用いられて、彼は一夜、先鋒の隊からすがたを消した。

彼が、寄手の中に見えなくなってから、一日措いた次の日頃であった。稲葉山城の山脈のすそが遠く東南四、五里の果てに尽きて――鵜沼街道と飛騨の山街道とが山中で交叉している辺りを起点として、わずか十名ほどな腹心の武者輩を従え、そこからさらに、裏谷へはいって、汗みどろに、瑞龍寺山の一峰へよじ登ってゆく彼の姿が見出された。

一行十名ばかり。

間道の嶮しさは言語に絶している。

誰もこの峰口が、遠く稲葉山城の搦手まで、続いているものとは、聯想もされないほど、距離も距離だし、一峰一峰絶縁された形になっている。

藤吉郎のほかには。

蜂須賀彦右衛門、弟又十郎、梶田隼人、佐屋桑十、稲田大炊、青山新七などの、かつての小六党の人たち。

それに、先頃、藤吉郎に心服して、ふかく彼の恩義を感じている鵜沼の虎――大沢治郎左衛門が、先に立って、

「その大岩の根から谷へ。――彼処の渓流をこえて向うの沢へ」