Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme
「いや、その儀には及ばぬ。堀田道空が出ておればよい」
「左様にござりましょうか」
「丹後、そちは、対面の席に居並んでおれ。――また、そこへ行くまでの廊下に、武者ども、七百余名、残らず威儀を作って並べておけ」
「すでに、着坐いたしておりまする」
「武者かくしには、猛者どもをひそめ、聟殿が通ったら、わざと咳ばらいさせい、庭前には、弓鉄砲の兵、粛として立たせ、そのほか息づまるまで、威圧を」
「仰せまでもなく、美濃衆の御威勢を示し、聟どのを始め、尾張衆の胆を、気をもって挫ぎおくこと、今日よりよい機はないと致して――御家中の者どもみな、腹ふくらませて待ちうけてござりますれば」
「ウム。……」
道三は、大玄関の方の気配をふり顧って、
「思うていた以上、たわけな聟どの。何につけ張合いもない、馳走の膳部、応対の礼など、まずまず、好い程でよかろうぞ。……どれ、わしも客殿で待とうか」
道三は、欠伸でもしたいように――軽い伸びをしながら起って行った。
春日丹後は、主命のあるところを、もっと徹底せしめるべく、廻廊へ出て、武士たちの威儀を検め、また、下役をよんで、何やら耳打ちなどしていた。