Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme
長年の懸代金は、元も子も失うばかりか、他国の大将が、城主となれば、他国から従いて来た商人が、取って代って、お前らの商売まで奪ってしまう。――こう考えたら、何よりも、御当家の礎を根として、われわれもお前方も、枝や花と茂って、子孫までも共に栄え、利得することを考えずばなるまい。――だからお城へ納める品で、不当に儲けようなどという考えは、慾が小さいぞ」
それからまた、彼は、お賄頭の老人にも、誠意をもって仕えた。分りきったことでも、老人の意見を問い、気にそまぬことでも、一応は服従して、老人の顔を立てた。
が、当然、仲間の一部には、
「目まぐるしい奴だ」
「何にでも口を出しおる」
「働きぶる猿」
などと陰口もあり、彼を、退者にしようとする気配もあった。
自分が、一つの波として起る場合、どこにでも、波にぶつけて来る波はある。藤吉郎は、ほとんど、そういうものには、無関心な顔つきだった。
賄頭と相談して、信長にまで申し出た台所方の改築は、許可された。
彼は、大工をさしずして、天井には風入れを明け、壁には大きな窓を切らせた。下水、その他、彼の理想どおりに改築した。
守護職の斯波家が住んでいた時以来――何十年という間、昼間も燈明で煮物するほど暗かった清洲城の大台所に、朝も夕方も、かんかんと太陽が映しこんだ。