Japanische Klassiker mit Furigana
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しんのあいこくしん
新渡戸稲造論集
新渡戸 稲造
Lesen Sie 新渡戸稲造論集 (しんのあいこくしん) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.620 Zeichen · 196 Bildschirme
悟りを開いたという尼さんの歌がある、歌をやると、少し間違ッていかぬけれども、何でもこういうような意味でした。
乗得ては艪櫂もいらじ蜑小舟
片瀬の浪のあらむ限りは
船に乗ッてしまえば艪も櫂もいらない、ただ片瀬の浪さえあれば流れて行くから、安心して寐て行くことが出来る。悟道の道に入れば、もう安心じゃというた尼の歌がある。あなた方も世の中に出れば、学校さえ去ッて卒業免状を持ッて行けば艪櫂もいらないという観念を持つ人が沢山ある、口ではなアにまだまだなんと言ッておるけれども、心の中で安心する人が沢山ある。ところがその尼の歌に答えた坊さんの歌がある。
乗得ても心許すな蜑小舟
片瀬の浪に浮沈みあり
いくら船に乗ッても片瀬の浪があればよいと言うけれども、浮いたり沈んだりがあるから、油断の出来るものではないと言うたが、即ちそのお積りで、あなた方も世の中に出られぬといかないと思う。私も学校というものは二つ三つ卒業してみた、そうして何でもえらい者になッた気でおッた、ところがどうして中々えらいどころではない、大根一本碌に出来ないような始末、学校の免状位では油断の出来るもんではない。