Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

大問屋町にすむと、土地の名によって、地方取引先の信用につなげるので、この大店の中にあって、びっくりするような小店舗がある。こういう人はきっと他所から、必ず成功しようと、掻分けて潜り込んでくるのだから意気込みが違う。笑われようと呆れられようと、そんな事にはむとんちゃくで、活気が資本だ。

隣り蔵と隣り蔵との間に、便宜上露路のある場処がある。片っぽの土蔵のほんの差かけが、露路口にあって、縄を収う納屋にでもなっていると、その、たった畳一畳もない場所を借りうけようと猛烈な運動をする。昔から土一升、金一升の土地でも、額にはならない高いことをいって、断わっても借りてしまう。とにかく畳一畳へ造作をして、昼間は往来へはみださした台の上へ、うず高く店の商物を積みあげる。この割込みが通れば一ぱしのものだ。いつの間にか、露路上へまで乗り出し、差かけ二階が出来上り、どこへあれだけの人数が寝るのだろうと思うほどの店員が住んで働らき出す――実際古くさい大店の、よどんだ中に、キビキビとそんなのが仕出すと、小気味がよいが、近隣の空気はどことなく変って、けいはくになってくる――

そこで、あんぽんたんの家庭にも、少々変革があった。