Japanische Klassiker mit Furigana
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
Lesen Sie 早稲田大学 (わせだだいがく) von 尾崎 士郎 (おざきしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.204 Zeichen · 220 Bildschirme
「妻子が何じゃ、今更」。
「――わかってくれよ、おれの気もちを、おれは最後までおれ一人の責任にしたいだけじゃ、貴様にはまた別に命を捨てるに適当な時期がある、何も貴様だけに手を引けというのじゃなく、おれたちは自分の分担をきめて一つの仕事を完成しようといっておるだけだ、それが、今はどう考えても貴様のとびだす幕じゃないということがだんだんわかってきて、二人が動きだしたらそれだけ警戒も厳重になるし、むろん改進党の走狗も黙っちゃいまい」。
「すると、おれに福岡へ残れというのか?」。
「だから、貴様には女房も子供もある、おれたちが事を決行すれば、どうせ誰かが悲運に泣くようになるのは覚悟の前だが、好んで人を犠牲にするには及ばぬ、どうせ一つしかない命じゃないか、星成、大切にしよう、おれたちの心事は杉山にだってわかっとるよ、あいつが生命を大切にせよという気もちと、おれが貴様に一歩退けという気もちは、ちょっとちがうが、しかし、杉山も言論が最後の武器だとは考えちゃいまい」。
「そんなら」。
と星成が眼をしばたたいた。「おれが勝手に行動するんならよかろう」。
「勝手というのは?」