Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちえのいちたろう

智恵の一太郎

江戸川 乱歩

Lesen Sie 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 67.333 Zeichen · 134 Bildschirme

Aozora Bunko

「そうだよ、こんなうまい道具は、どこの実験室へ行ったってありゃしない。むこうがわの赤さびのレールが、僕たちの実験の道具になるんだ。

君に注意しておくがね、この実験は、ああいう汽車も電車も通っていないレールだからできるので、こちらがわのような、ふつうのレールでは、けっしてやってはいけないのだよ。第一土手へのぼることも禁じられているし、もし実験中に汽車が来るようなことがあったら、命にもかかわることなんだからね。実験がおもしろいからといって、ふつうの線路などで、こんなまねをするんじゃないよ。いいかい。わかったね」

二人は話しながら、汽車の線路の方の踏切を通りすぎ、まだ電車の通っていない線路の土手にのぼりました。しかれたばかりの赤さびのレールが、ずーっと目もはるかにつづいています。

「さあ、君はここにしゃがんで待っているんだよ。僕は四十メートルほどむこうへ行って、そこでこのレールを、石でたたくからね、よーしといったら、君はこのレールへ一方の耳をつけて、その音を聞くんだよ。

近くではだめなんだ。四十メートルぐらいはなれていないと、この実験はできないのだよ。いいかい、じゃあ行くよ。