Japanische Klassiker mit Furigana
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
Lesen Sie 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 67.333 Zeichen · 134 Bildschirme
ゴムマリとミシン針
よくおぼえておきたまえ。そうすればすぐ表へ出ても、めったに風を引くようなことはないんだからね。もっとも、体が弱いと風をひきやすいから、まず体を丈夫にすることだ」
それからしばらくして、高橋さんは帰って行きましたが、一太郎君は、「やっぱり高橋さんはえらいや、だから、僕、高橋さんが大好きさ」と、つぶやきながら、にこにこと、ひとり笑いをするのでした。
ゴムマリとミシン針
春のはじめの、ある日曜日のおひるすぎのことでした。
一太郎君のお母さんは、八畳のお部屋の縁側に近い明るい所へ、モーターつきの、ミシン台を持ち出して、一太郎君のシャツをぬっておられました。足ぶみのミシンではありませんから、坐っていてお仕事が出来るのです。
一太郎君は日当りのよい縁側に足をなげ出して、お母さんとお話をしていました。
縁側の前は広いお庭で、沢山の立木の向こうに板塀が見えています。その塀のむこうの空地で、近所の子供たちが、マリ投げをして遊んでいる声がきこえていました。みんな一太郎君のお友達です。
突然、子供たちの「アッ」という声がきこえたかと思うと、お庭の木の葉が、ガサガサと鳴って、どうやらゴムマリがお庭の中へおちたらしい様子です。