Japanische Klassiker mit Furigana
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
Lesen Sie 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 67.333 Zeichen · 134 Bildschirme
幼虫の曲芸
人間には、進歩があるけれども、ほかのけものや虫には進歩がない。あっても比べものにならぬほどわずかだ。ここが大切なところだよ。人間は工夫さえすれば、いくらでもすばらしいことができる」
一太郎君はそれを聞いて、安心しました。
「ところで、このトックリバチには、もう一つ、びっくりするようなことがあるんだよ。智恵の一太郎でも、ちょっと考えつけないような、すばらしい工夫を、生まれつきさずかっているんだよ」
伯父さんはここで言葉を切って、なんだかじらすような笑い方をして、じっと一太郎君の顔をごらんになるのでした。
さあ、この小さなトックリバチの、もう一つのことというのは、いったいどんなことでしょうか。
幼虫の曲芸
一太郎君は、農学士の伯父さんのお家で、トックリバチという小さな蜂のつくった、壺を見せてもらいました。
枯枝に、まるでお雛様の花瓶とでもいうような、かわいらしい白い壺が、くっついているのです。桜んぼぐらいの大きさで、一太郎君のお家にある瀬戸物の一輪挿とそっくりの形をしています。
伯父さんは、そのトックリバチが、どんなふうにして、そんな壺をつくるかということを、くわしく一太郎君に話してきかせて下さいました。