Japanische Klassiker mit Furigana
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とうおういぶん
東奥異聞
佐々木 喜善
Lesen Sie 東奥異聞 (とうおういぶん) von 佐々木 喜善 (ささききよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.862 Zeichen · 124 Bildschirme
ない。ああしじゅうやられては盆正月に食う米もなくなる。そしてこれからさき己がよけい貧乏しなければならぬから、はやく老婆さんを奥山に連れていって捨ててこい、捨ててこいと、いやがる息子を急きたてて、とうとう家から老母を追い出すことにした。
息子は嫁子にそういわれて、老母を背負って奥山にいって、カヤを千把刈って、それで小舎がけをして、なかに老母を入れ、そのカヤに火をつけ放しにしておいて家に帰りました。そうせいと言い付けたのもみんな意地悪い嫁子の指し図だったのであります。
けれども老婆は焼死しませんでした。どこをどうして這い出したものか、小舎の外にのがれ出て、火にあたっていたが、そのうちに、夜になりました。夜になるとその山の小鬼どもが、あれはなんの火だろうといって、四、五匹そこに寄り集まってきました。見るとへんな汚い老婆がたった一人で大きく踏ん跨がって火を燃やしているので、おかしく思い、そこにいる老婆さんはどこの婆さんだというと、老婆はまた、そういうおまえたちはどこの餓鬼どもだと言いました。小鬼どもはおれはもとからいるこの山の小鬼どもだといってひどく笑うと、老婆はそれはおまえたちはよいことをしてここにきてくれた。