Japanische Klassiker mit Furigana
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とうおういぶん
東奥異聞
佐々木 喜善
Lesen Sie 東奥異聞 (とうおういぶん) von 佐々木 喜善 (ささききよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.862 Zeichen · 124 Bildschirme
二
その何代めかの老松はいまでも、山形市の近郊の千歳山の麓にあって、阿古耶のマツというてかの国の名勝の一つになっております。
二
浄瑠璃で有名な、三十三間堂棟木の由来、ヤナギのお柳の話なども前の話と同系な物語でございます。
これも似寄りの話で、陸奥国南津軽郡大鰐という所に長者があり、その家に一人の息子がありました。この息子は顔容が美しかったばかりでなく、親たちにはいたっての孝順だから家人は申すにおよばず、村人までにひどく愛敬されておりました。そうすなおに育てられた息子は、十八歳のときに、同じ村の百姓の娘のお萩という同じ年ごろの子と仲良しになりました。娘のほうでは思う人が長者の家の秘蔵息子であり、またなにひとつ欠けたところのない美男のことでありますから、われとわが身の幸運を喜んで、行くすえのことなどまでも考えておりました。ところが、息子の両親はあまりに身分が違いすぎるからというので、二人の仲を裂こうとしました。そうなるとすなおな百姓の娘は、自分を嘆きかつ非常に落胆のあまり、村の鎮守の森のなかにある大カツラの木にいって縊死を遂げたのでありました。
その後というものは、長者の息子はいままでとは別人のように、うって変わっての強情張りとなり、両親の選んだお嫁さんをもかたく拒んで承知しませんでした。