Japanische Klassiker mit Furigana
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とうおういぶん
東奥異聞
佐々木 喜善
Lesen Sie 東奥異聞 (とうおういぶん) von 佐々木 喜善 (ささききよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.862 Zeichen · 124 Bildschirme
赤子抱きの話
一
の引例よりはこのほうがすきである。
* 遠野郷に南部家(領主)が入部後のこと、ある武家に美娘あり、その娘ある夕がた、表路を何物か通るとて出ず。他の者も出てみれど何物も見えず、かくしてあるうちに娘の姿はいずこへか消えうせた。すなわち当時しばしばある神隠しにあいたりとて、家人嘆けどもせんかたがない。それより数年後ある人城近くの大日山に狩りにゆきしに、その娘赤き石の上にて朱塗りの櫛にて髪をすきいる態を見、驚き還りしというが、この石「朱塗りの石」とていまにありということである。
赤子抱きの話
一
諸国に、大力になりたいことを願がけして、いわゆる満願の夜に、神から球とかあるいは鉄の椀とか、杖だとかいうようなものを授かったと思うと、たちまちに怪力をえたという話が多くあり、そのうちに赤子抱きという一つの型の話があります。
羽後の国、南秋田郡五城ノ目町という所の産で、横車の大八という力士がありました。土地の伝説によると、この人はじつに天下無双の稀代な大力士となっておりますが、もとは貧困な家の生まれなので、若年のころ、近所の某という豪家に奉公をしておりました。あるとき主人の言いつけで、秋田の町の殿さまのお城に納める年貢米を、小山のように車に積んで、それを引っ張ってゆきました。