Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
課長はあわてて言葉をはさんだが、馬田の父は、それに頓着せず、
「しかし、それにしましても、学校の方で、この事件について、これまでどんなふうに生徒を指導していただいたか、それをくわしく伺っておきませんと、工合がわるいと存じますが……」
父兄の中には大きくうなずいたものも一二名あったが、大多数は何か気まずそうに視線をおとしていた。俊亮は相変らず默然と眼をとじたままである。
「ごもっともで、ごもっともで――」
と、花山校長は半ば腰をうかすようにして、
「実は、そのことにつきましては、生徒を集めまして、私からとくと訓戒する手筈にいたしておりますが、まだ、ちょうどよい機会がありませんので……」
「機会がないと仰しゃいますと?」
「実は、県ご当局との打合わせや何かで……」
「すると、生徒の方はまだ放ってあるというわけですね。」
「いや、四人の代表とは毎日会っておりますので、その四人を通じて、私の考えはほかの生徒たちにも伝わっておるはずでございます。」
「校長としてはそれで十分だと仰しゃるのですね。」
「いや、そういうわけではありません。しかし、今のところ、多数の生徒を集めたりしますと、それが却って悪い結果にならないとも限りませんので。