Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
四 いろいろの眼
先生の方でも待っておいでのようだよ。」
「ええ――」
次郎はあいまいな返事をした。そして父がカンカン帽をかぶりなおしながら鶏舎の方に行くのを見おくっていたが、急に自分も立ち上っておも屋の方に行き、二階にかけあがるとぐったりと畳の上に寝ころんで、大きなため息をついた。
四 いろいろの眼
血書は約束どおり、あくる日、始業前に花山校長に提出された。平尾も、田上の勧告で、署名血判には案外すなおに同意した。しかし、みんなを代表して校長室に顔を出すことについては、彼は最初のうちなかなかうんとは言わなかった。田上が、君は総務としてただ顔を出してさえくれればいい、校長との応酬は一切自分がひきうけるから、と、なるだけ彼の責任をかろくするようなことを言ったので、やっとのこと彼も承知したのであった。
校長室における会見の様子は、あとで四人が――と言っても平尾はあまりしゃべらなかったが――みんなに話したところによると、かなり悲哀感をそそるものだったらしい。元来花山校長の鼻は、馬田が次郎のうちで言ったように、実際いかにもちょっぴりしている。恰好だけは、美人の鼻といってもいいほどととのっているのだが、顔の面積に比較して、それがあまりにも小さすぎるのである。