Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
七 父兄会
大慈悲のためには、仏様でも、剣をふるわれるんだ。君はお不動さんの像を見たことがあるだろう。」
次郎は、しばらく曾根少佐の顔を見つめていたが、吐き出すように言った。
「先生のお考えはもうわかっています。僕は西山先生におたずねしているんです。」
「もうよせ。」
と、この時新賀がだしぬけに立ち上って、次郎のまえに立ちふさがるようにしながら、その両肩に手をかけた。そして、座長席の田上をふりかえり、
「田上、きょうはもう閉会にした方がいいんじゃないか。……どうだ、諸君、それがいいだろう。」
「賛成」とさけぶ声が四五ヵ所からきこえた。田上はすぐ閉会を宣した。みんなは、教壇の上で顔を見合わせている西山教頭と曾根少佐を残して、ぞろぞろと立ち上った。
次郎はもうその時には机の上に顔をふせて泣いていたが、新賀と梅本とが、両側から抱くようにして彼を室外につれ出した。
階段から下の廊下にかけて、生徒たちは、いつの間にかどっどっと歩調をそろえて歩きながら、どら声をはりあげて校歌をうたい出していた。
七 父兄会
生徒たちが、学校で、多少劇的ではあるが、この上もなく無作法な会合をやっていたのとほとんど同じ時刻に、すぐ隣りの県庁の二階の一室では、大人たちがおたがいに相手の肚をさぐりあいながら、表面は至極礼儀正しい物の言い方で、生徒たちのことについて