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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme

Aozora Bunko

「僕、何だかわけがわからなくなった。もっとゆっくり考えてみるよ。」

「うむ、僕ももっと考えてみる。」

新賀が言うと、梅本も、

「そうだ。いそいできめることはない。おたがいによく考えてみるんだね。」

新賀は、次郎の気をひくように、

「どうだい、水をあびようか。」

三人はすぐ立ちあがった。次郎は裸になりながら、

「みそぎでもやるようだね。」

と、皮肉に笑った。すると梅本が、

「みそぎはまあいいが、みたまふりというのは実際滑稽だそうだ。」

「みたまふりって何だい。」

「みそぎのあとか先かに、静坐をして眼をつぶり、何か唱えながら、両手を組みあわして、ふるんだってさ。そのうちに、僕たちの学校でもそれがはじまるだろう。師範学校ではもうはじめたっていうから。」

三人は笑いながら流れに飛びこんだ。水は浅かった。深いところで腰の辺までしかなかった。それでも清冽な水と白砂の感触は、学校での今日の不快な印象を洗い流すのに十分役に立った。

次郎は何度も水にもぐり、息のつづくかぎり流れに身を任せた。彼は、そんなことをくりかえしながら、ひとりでめずらしく人生哲学めいたことを考えていた。しばらくぶりで、彼は、彼が兄の恭一や大沢といっしょに筑後川の上流をさまよって以来、彼の心を支配しがちであった「無計画の計画」