Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「そうだよ。」

「そうすると、君は、先生が或は留任運動を喜ばれるかも知れん、と考えていたわけだろう。それが先生の人格に対する侮辱でないといえるか。」

平尾は、近眼鏡の奥で眼を神経的にぱちぱちさせるだけで、返事をしない。

「どうだ、諸君、諸君はこれを侮辱ではないと思うか。」

と、梅本はぐるりとみんなを見まわした。

「むろん侮辱だ!」

「先生を知らないにもほどがある!」

「留任運動を喜ぶような先生のために、僕らは留任運動をやろうとしているのではないんだ。」

そんな叫び声が方々からきこえた。すると誰かがまぜっかえすように、

「平尾は、朝倉先生をそんな先生だと思っているから、留任運動がやりたくないんだそうだ。」

どっと笑声が起った。それまで平尾は相変らず眼をぱちぱちさしていたが、急に立ちあがって、言った。

「僕は出来るだけ慎重を期するために、言いかえると、朝倉先生に現在以上のご迷惑がかからないようにと思って、先生をおたずねしたんだ。それが先生に対する侮辱だと言われては、全く残念だ。しかし、諸君の全部がそう思っているとすると、僕がいくら弁解しても駄目だろう。僕は自分では省みて一点のやましいところもないと思うが、梅本君の要求によって、いや諸君の全部の要求によって、いさぎよく座長の席を退こう。