Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme
それは、今朝ほどから、くりかえし話したとおりだ。」
青年は、つぎの言葉にちょっとまごついたようだったが、
「ああいうことがご方針なら、それはわかりました。しかし、毎日の行事まで、ぼくたちに相談してきめるなんて、あんまり無責任じゃありませんか。」
「無責任? これはきびしいね。」
朝倉先生は、そう言って苦笑したが、
「そりゃあ、私のほうでも、一通りの案は作ってあるよ。君らの相談が行きづまったり、あんまり無茶だったりする時の参考にするつもりでね。だから、君が思っているほど無責任ではないつもりだ。」
「案があったら、そのとおりに実行してください。ぼくたちは、うんと鍛えていただくつもりで、わざわざ田舎から出て来たんですから、先生の案がどんなにきびしくても、決して驚かないつもりです。」
「いい覚悟だ。」
と、朝倉先生は相手の顔から眼をはなして、塾生名簿を見ながら、
「君は何室だったかね。」
「第一室です。」
「名前は?」
「田川大作。」
田川の返事は、しだいにぶっきらぼうになっていった。
名簿には、「熊本県、二十六歳、村農会書記、村青年団長、農学校卒」とあり、備考欄に、「歩兵伍長、最近満州より帰還」