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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

みんなは、めいめいにテーブルの一点に眼をおとして、まただまりこんだ。

「そこで――」

と、田沼先生は、ちょっと腕時計を見て、

「午後の読書会は一時からでしょう。もうあと二十分しかないが、塾としてこの事件を、どういう態度で取り扱って行きましょう。実は、私は、デマがおそろしかったので、私自身の見聞で、正確なところをみんなに話しておきたいというだけの考えでやって来たんですが、塾長に何かとくべつのお考えがあれば、それもふくんでいて話すほうがいいと思いますが。」

次郎は息をのんで朝倉先生の答えを待った。朝倉先生は、しかし、あんがい無造作にこたえた。

「塾としては、やはり理事長がさっきおっしゃったように、国民全体の責任というような考え方で行くよりほかありませんし、その点を反省させながら、できるだけ落ちついて、これまでどおりの生活をつづけて行きたいと思いますが。」

「結構ですね。」

と、田沼先生も無造作にうなずいたが、すぐ、

「しかし、だからといって、事件の批判をあいまいにしておきたくはないものですね。」

朝倉先生は、けげんそうな眼をして田沼先生を見つめた。すると、田沼先生は、ちょっと次郎のほうを見たあと、苦笑しながら、