Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ししゃのしょ
死者の書
折口 信夫
Lesen Sie 死者の書 (ししゃのしょ) von 折口 信夫 (おりくちしのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 62.340 Zeichen · 126 Bildschirme
茎を折っては、繊維を引き出し、其片糸を幾筋も合せては、糸に縒る。
郎女は、女たちの凝っている手芸を、じっと見て居る日もあった。ほうほうと切れてしまう藕糸を、八合・十二合・二十合に縒って、根気よく、細い綱の様にする。其を績み麻の麻ごけに繋ぎためて行く。奈良の御館でも、蚕は飼って居た。実際、刀自たちは、夏は殊にせわしく、そのせいで、不機嫌になって居る日が多かった。
刀自たちは、初めは、そんな韓の技人のするような事は、と目もくれなかった。だが時が立つと、段々興味を惹かれる様子が見えて来た。
こりゃ、おもしろい。絹の糸と、績み麻との間を行く様な妙な糸の――。此で、切れさえしなければのう。
こうして績ぎ蓄めた藕糸は、皆一纏めにして、寺々に納めようと、言うのである。寺には、其々の技女が居て、其糸で、唐土様と言うよりも、天竺風な織物に織りあげる、と言う評判であった。女たちは、唯功徳の為に糸を績いでいる。其でも、其が幾かせ、幾たまと言う風に貯って来ると、言い知れぬ愛著を覚えて居た。だが、其がほんとは、どんな織物になることやら、其処までは想像も出来なかった。
若人たちは茎を折っては、巧みに糸を引き切らぬように、長く長くと抽き出す。