Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぬまふじん
沼夫人
泉 鏡花
Lesen Sie 沼夫人 (ぬまふじん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.541 Zeichen · 78 Bildschirme
それにね、そんな風で停車場へ迎いに行って、連れて来て、家も案内する、近所で間に合せの買物まで、一所に歩行いて、台所の俎、摺鉢の恰好まで心得てるような関係になっていたから、夏の中も随分毎日のように連立って海岸へ行ったんで――また小児のために、それが何よりの目的なんでね。
来たてには、手荷物の始末、掃除の手伝いかたがた、馬丁と、小間使と女中と、三人が附いて来たが、煮炊が間に合うようになると、一度、新世帯のお手料理を御馳走になった切り、その二人は帰った、年上の女中だけ残って。それも戦時の遠慮からです。
一人になったが、女中には大した用があるんじゃない。どうせ旅の事で、何を極って、きちょうめんにしなければならんというでもなし、一向気取らない女主人で、夜も坊ちゃんを真中へ、一ツ蚊帳に寝るほどだから、お茶漬をさらさらで、じゃかじゃかと洗ってしまえば埒は明く。女中も物珍らしく遊びたいから、手廻しよく、留守は板戸の開閉一つで往来の出来る、家主の店へ頼んで、一足後れ馳せにでも、
(坊ちゃん)……か何かで、直ぐに追着く。
だから、いつでも女中が一所で、その健坊と四人連れ立たないのは珍らしい、まあ、ほとんど無かったろう。