Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいのまじゅつし
火星の魔術師
蘭 郁二郎
Lesen Sie 火星の魔術師 (かせいのまじゅつし) von 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.120 Zeichen · 302 Bildschirme
といって診察を受けなかった意味がわかったろう――呼吸は自分でもわかるほど熱くさい、僕はもう自暴自棄だ……一そ丘子を殺って僕も……君、わかってくれるだろう、放っておいても、そう長くはない僕の命だ……
僕は最後の仕上げだといって、嫌がる彼女に、半ば脅迫的に最後の針を刺した。その絹糸針を五本たばにしたぼかし針の先きには劇毒××がつけてあった、君も知っているだろう、その××は血液の凝固性を失わせる薬だ、一度何かで出血したら最後血友病のように、どんどん止め度なく出血して死んでしまう……僕は丘子の体の具合を知っていたんだ、これで総て君にも解ったろう……だが一つ、何故こんな無理心中をするに手ぬるい手段をとったのか……ああ、青木呪われろ……僕には君にも解るだろうけどこの患者特有の強い生への執着があったんだ……もし丘子の死因が疑われなかったら、僕はまだ君と話をしていたかも知れぬ。そして君に対して第二の争闘を計画していたかも知れぬ。……しかし悪いことは出来ぬ、丘子はあの悪魔の唄に誘われて喀血してしまった……ああなんという大変な間違いをしてしまったんだろう、彼女が僕に対して情熱を失ったと、思ったのは僕の大きな誤解であった。