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Japanische Klassiker mit Furigana

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つばくろ(つばくろ)

燕(つばくろ)

山本 周五郎

Lesen Sie 燕(つばくろ) (つばくろ(つばくろ)) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.395 Zeichen · 52 Bildschirme

Aozora Bunko

「おれは交代寄合の元締までだったが」と渡貫が云った、「佐藤はわが藩はじまって以来の若さで城代、庄野は江戸家老、鵜沢は側用人とね」

「そして梶本は」と庄野が云った、「おれの思いだしたことに誤りがなければ、土佐派の絵師として天下にその名を知られている筈だ」

又左衛門はそっと庄野を見た。さっきは梶本源次郎としか覚えていなかったのに、枯泉という雅号から思い当ったのだな、と考えたようであった。

「いまは謙遜はよそう」と梶本が云った、「おれは慥かに土佐派では知られている、おれの描いた屏風は紀伊家をはじめ、加賀、越前、土佐の諸家におさまっているし、京の寺々には襖絵がずいぶんある、いまは奈良の法林寺から金堂の壁絵を頼まれて、その下絵にかかっているところだ」

「つまり」と梶本は続けた、「おれだけに限っても、若い血をたぎらせて望んだものが、ほぼそのまま自分のものになった、それにもかかわらず、実感としてはなにもつかんだような気がしない、若いころ待ち望んだ輝かしいもの、栄誉や名声のもつ胸のときめくような感動は、若いころよりもはるかに遠く、手の届かない