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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばんちょうさらやしき

番町皿屋敷

岡本 綺堂

Lesen Sie 番町皿屋敷 (ばんちょうさらやしき) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.494 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

彼が水野十郎左衛門を頭に頂く白柄組の一人であることは、その大小の柄の色を見ても覚られた。事件の進行を急ぐ必要上、ここで白柄組の成立ちを詳しく説明している暇がない。又詳しく説明する必要もあるまい。ここでは唯、旗本の侍どもから組織されている白柄組や神祇組のたぐいが、町人の侠客の集団であるいわゆる町奴の群れと、日頃からとかくに睨み合いの姿であったことを簡単に断わっておきたい。殊にこの年の正月、木挽町の山村座の木戸前で、水野の白柄組と幡随長兵衛の身内の町奴どもと、瑣細のことから衝突を来したのが根となって、互いの意趣がいよいよ深くなった。

その矢先に青山播磨は権次、権六という二人の奴を供に連れて、今日の朝から青山の縁者をたずねて、そこで午飯の振舞をうけて、その帰りに山王の社に参詣ながら桜見物に来たのであった。そこへ丁度長兵衛の子分どもが参詣に来合せたので、彼等の中で大哥分と立てられている放駒の四郎兵衛が先立ちになって、ここで白柄組の若い侍と奴とに、喧嘩を売ろうとするのであった。こちらも売る喧嘩をおとなしく避けて通すような播磨ではなかった。殊に自分を白柄組の青山播磨と知って喧嘩をいどんで来る以上、彼は勿論その相手になるのを嫌わなかった。