Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

或程度まで下敷に甘んじるよ」

「伸びている。伸びている」

「何が?」

「鼻の下の寸法が」

と寛一君はフォークを当てがって測る真似をして、

「少し縮め給え。そんな顔をして帰るとマザーが見違える」

「辛辣に来やがったな」

「行こう/\。そんなことを聞かされて手間を取るんじゃ間尺に合わない」

「まあ宜いだろう」

「いや、もう十時になるよ」

「然うかね。それじゃ寸法を縮めるかね」

と新太郎君は上唇を両手で再三押し上げた。打合せが思い通りに行ったので調子づいていた。

翌々日母親は逗子に父親を見舞った。

「何うだね? 与太息子は」

と父親は自分のことよりも先ずそれを問題にした。

「あなたは如何でございますの?」

「俺は大分好い。昨夜はいつになく能く寝られた」

「それは好い塩梅でございますわね」

「何うだ? 新太郎は」

「あなた、矢っ張り感心でございますのよ」

と母親はそれを報告するのも用件の一つだった。

「働いているかい?」

「えゝ/\、一昨日の晩帰ると直ぐに私の前に坐って涙を流しながらあやまりましたわ。生れ更ると申しましてね、昨日から早速店へ出てセッセと働いていますの」

「三日坊主でなくてくれゝば宜いが」