Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
「君、それならもう些っとも心配ないよ」
「何うして?」
「ガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーが動いた上に宮地出雲守と来たら、君としてこれ以上の陣立てが望めるかい? 残余は単に時間の問題だよ」
「然うあって貰いたい」
「大丈夫だ。その積りで店の仕事に念を入れるんだね」
「それは大にやるよ。昨今は見るに見兼ねるだろう?」
と新太郎君は実際及ぶ限り努めているのだった。
その晩、思いもかけず、松浦さんから新太郎君のところへ電話がかゝって来た。
「西川さんですか? 御令息ですね? 今朝は取込んでいて真に失礼申上げました。容態は引続いて良好ですから御安心下さい。何うぞ御両親さまへ宜しくお執成しを願います。今日は真正に残念でした。いゝえ、何あに、御遠慮には及ばなかったんです。もう少し落ちついてから是非御ゆっくりお出下さい。何れ又お知らせ致します」
とあった。新太郎君は後半が殊に気に入って、これも翌日寛一君に報告に及んだ。
「有望、有望」
と寛一君は肩を二つ叩いてくれた。
しかしそれから一月余り一向消息がなかった。待っている新太郎君には実に長い。
「何うしたんだろうなあ?」