Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
首尾一貫
「後は?」
「この通り一から十まで話が分っているので、士族平民の件は、狐につまゝれたような心持がしましたが、そこは悧巧な人丈けに大勢を見て取って掌を反すように……」
「掌を反すように……」
「こゝでマザーが出て来たんだ。もう少しでコツンコさ。僕はもう帰る」
「まあ宜いよ」
「いや、この上用を言いつけられて、縁側でガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーと鉢合せでもしようものなら、又貉扱いにされる」
「それじゃその辺までブラ/\送ろうか?」
と新太郎君は気軽く立ち上った。
首尾一貫
「新太郎さんですね? あなたは」
と電話の声が確めた。
「はあ」
「私は松浦です。友三郎です。この度はお芽出度うございました」
「有難う存じます。何ともお礼の申上げようもございません」
と新太郎君は深く感銘している。秀子さんとの縁談が纒まったのは偏に松浦さん若夫婦の同情ある執成による。
「ところで西川君、そのお話は差当り宮地さんと年寄達に一任して、ここ少時大洪水前に戻りましょう」
「はあ」
「前世界へ戻りましょう」
「はあ?」
「逗子の昔に戻りましょう。お話のあったことは恥かしいから厭だと秀子さんは相変らず気むずかしいんです」