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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

新太郎君はお父さんが出掛けると、必ず、

「あゝ/\/\」

と伸びをして、寛一君を奥へ誘う。店員は笑っている。時にはお母さんの方から気を利かして呼びに来ることもあった。斯うなると影日向も半公認だ。寛一君は同輩の手前具合が悪いから、三度に一度は多忙に託けて辞退した。伯父さんの註文と従兄の要求が相容れないには困る。店の仕事を忠実にすれば親友への義理が欠ける。変なことがあるものだと思った。しかしその中にこの中休みが偶然の機会から発覚した。或日出て行った主人公が忘れ物に気がついて直ぐ戻って来たら、息子と甥はもう奥へ引込んでいた。

「朝から何をしているんだ? お前もお前じゃないか? 店員と分け距てをするのが可愛がるんじゃないよ。お前こそ子供を殺してしまうんだ」

と呶鳴りつけられて、西洋菓子を御馳走していたお母さんは一言もなかった。

「お前達も些っと考えなければいけない。店員の模範になるものがそんなことで何うするんだ? 昼休み以外は一切店を明けちゃいけない」

と二人も厳しく申渡された。新太郎君は今は早これまでなりと思ったのか、それから神経衰弱が日一日と重って、再三丹波さんに謎を掛けた結果、一ヵ月間転地療養の必要ありと認めて貰ったのである。