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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

と寛一君は見たまゝを言った。

「うむ。悲観したものじゃないかも知れないよ。時に君」

と新太郎君は後ろを顧みたが、俊男君は未だ揉まれていた。

「何だい?」

「申兼ねるが、不二家のチョコレートを十円丈け明日直ぐ送ってくれ給え」

「はい/\」

「冗談じゃないよ。頼む。進物だ」

「よし/\。何なら今夜これから寄って申付ける」

「いや、それには及ばないよ。君に立て替えて貰うと後から払わなければならない。家から電話で命じてくれ給え」

「考えているなあ」

と寛一君は感心した。そこへ松浦さんの連中が出て来た。

「込みますのねえ」

と秀子さんは今更周囲を見廻した。

「何あに、僕が割り込んで俊男さんの席を取って上げます」

と新太郎君は忠勤を抽んでるに怠りない。そうして汽車が着くや否や寛一君と二人で飛び込んでその通り計らった。

寛一君は品川で俊男君と別れるまでに松浦家に関する知識を多少獲得した。しかし立ち入ったことは気が映して訊けなかった。但し一度俊男君の方から、

「秀子姉さんはお父さんやお母さんのお気に入りだから一番威張っています」

と言い出した。それに引き続いて、

「もう/\ソロ/\お嫁にいらっしゃるんでしょう?」