Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうたく
荷風随筆集(下)〔全2冊〕
永井 荷風
Lesen Sie 荷風随筆集(下)〔全2冊〕 (しょうたく) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.633 Zeichen · 74 Bildschirme
軍人か土方の親方ならばそれでも差支はなかろうが、いやしくも美と調和を口にする画家文士にして、かくの如き粗暴なる生活をなしつつ、毫も己れの芸術的良心に恥る事なきは、実にや怪しともまた怪しき限りである。さればこれらの心なき芸術家によりて新に興さるる新しき文学、新しき劇、新しき絵画、新しき音楽が如何にも皮相的にして精神気魄に乏しきはむしろ当然の話である。当節の文学雑誌の紙質の粗悪に植字の誤り多く、体裁の卑俗な事も、単に経済的事情のためとのみはいわれまい……。
閑話休題。妾宅の台所にてはお妾が心づくしの手料理白魚の雲丹焼が出来上り、それからお取り膳の差しつ押えつ、まことにお浦山吹きの一場は、次の巻の出づるを待ち給えといいたいところであるが、故あってこの後は書かず。読者諒せよ。
明治四十五年四月