Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
それでも匪賊のうちには、だんだん玄王になついてくるものが出てきました。金銀廟で玄王の側についてる者たちは、今ではもう玄王の味方でした。
そこへ、チヨ子が来たのです。玄王は力がつきました。そのうえ、どんな病気にもきくという薬を、太郎がすぐに飲ませておきました。まもなくじょうぶになるに違いありません。
キシさんは、おどりあがって喜びました。
朝早く、キシさんは大きな刀を打ち振り、太郎はピストルをポケットにしのばして、捕虜の首きり役に出かけました。だけど、捕虜というのは、みな玄王の味方の者です。どうするつもりなのでしょうか。
城の中の広場です。匪賊の首領は数人の手下をつれて、見物に出てきました。向こうには五十人ばかりの捕虜が、荒縄で縛られ、棒杭に結びつけられて、もう覚悟を決めたらしく、うなだれていました。あの不思議なふたりの男も、その中に交っていました。
「見事にやってみせるか」と、首領はキシさんに言いました。
「奇術の法でやってみます」と、キシさんは答えました。
「目にも止まらぬ早技です」
キシさんは静かに進んでいきました。そして捕虜達の側に立ち止まって、大きな刀を二―三度打ち振りました。