Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
けれど王子達の方には宝の鏡がありました。茨や葛の中にふみ込んでも、方向に迷っても、森が唸っても、一々鏡に照らして難をさけ、次第に山の中ほどまで登って参りました。
やがて皆は、森の少しうち開けた平たい所に出ました。見ると、向こうに大きな樫の木が立っていまして、その幹にある洞穴みたいな穴の所に、金色の大きな鳥がとまっていました。皆はそのまぶしいほどの美しい金色の光に、あッと言って驚きました。鳥は昨日の疲れか、首を垂れて眠っているようでした。
国王は驚きが静まると、「それッ!」と家来達に合図をして、鏡を差し上げながら鳥の方を照らしました。そのとたんに鳥は首を上げて、皆の方を見て、飛んで逃げようとしましたが、鏡に照らされてるせいか、翼がよく利かないで、ばたばたと地面へ落ちて来ました。そしてなお足で逃げようとするのを、強い家来達が大勢で取って押えて、象の背中の籠の中へ入れてしまい、籠の上にはさらに袋をかぶせました。
皆は鏡の力にいまさらながらびっくりし、次には踊り上がって喜びました。国王は魔法使いを捕えたつもりでいましたし、王子は夢の精を捕えたつもりでいました。