Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
そして一同は喜び勇んで城の方へ帰って行きました。
城に着くと、城の中の者はもちろんのこと、話を伝え聞いた町の人達までが大勢、魔法使いが捕って来るというので、首を長くして待ち受けていました。国王は城の広い庭に鳥籠を下ろさせ、それから袋を取り去って中をのぞきました。まわりの人達も一度にのぞき込みました。
ところがどうでしょう。籠の中には、魔法使いもいなければ金色の鳥もいませんでした。ただ一つ、大きな黄金の卵形のものが転がってるきりでした。皆はあっけにとられました。国王は早速例の鏡をさしつけてみましたが、やはり大きな黄金の卵形のもので、その色も光も形も少しも変わりませんでした。知恵の鏡の力をもっててしてもどうにもならないとすれば、人間の力でどうなりましょう。ただ黄金の卵というきりで、何のことやらわかりませんでした。多くの学者達も口をつぐんでしまいました。
国王は少し変な気がしてきまして、あの金色の鳥は魔法使いでなくて、あるいは王子の言うように夢の精だったかも知れないと、思い始めました。王子は初めから夢の精だと思っていましたから、今それが卵になってしまったのを見て、大変悲しがりました。