Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
神社の前の米俵
ある日、太郎とチロは遊びつかれて、海岸の草原の上に寝ころんで、うっとりしていました。日の光がやわらかくさして、海がさーっ、さーっと、優しい音をたてていました。
白い波が巻きかえしてる砂浜が、ずーっと続いてる、その向こうの、松林から、何か黒いものが二つ、ぽつりと出てきました。それが、だんだん、非常な早さで、こちらへやって来ます。
それを、太郎はぼんやりながめていました。二つの黒いものは、しだいに大きくなって、海岸の草原をつたって、なおやって来ました……。二頭の馬でした。馬に乗った人達でした。太郎は、夢を見てるような気持ちがしました。もう近くへ来ました。二頭とも立派な、栗毛の馬で、先のには、女が乗り、後のには男が乗っていました。ふたりとも、黒っぽい洋服を着、長い靴をはき、細い鞭を持っていました。鞭や手綱には、何かきらきら光るものがついていました。
馬は足をゆるめて、たったったっ……と、ゆっくり、太郎のそばを通りかかりました。すると、先の女は、そんなところに太郎が寝そべってるのに、初めて気がついて、びっくりしたようすで、ぴたりと馬を止どめました。