Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
大きな亀で、短いくちばしをくわえたまま、鳥全体を、泥水の中に引きずりこんでしまった。そして、両方のくちばしとも、鳥と一緒に、その汚い泥水の中で溺れ死んだんだよ。
――その鳥がこれだと、おじさんは言うんだ。短いくちばしは、亀にくわえられて折れたから、長いくちばしだけが残ってるんだって。だからこのとおり、横っちょについてるんだよ。
そんな話を聞いていると、太郎にはその剥製の鳥がおかしく思われましたし、向こうの泥水の池もおもしろく思われてきました。
「きみのおじさんは、そんな話をたくさん知ってるのかい」
「ああ、いくつも知ってるよ。もっと話してあげようか……。あ、おじさんが起きた……」
薄い布団にくるまって眠っていた老人が、からだを動かして、そして目を開いて、こちらを不思議そうに見ていました。
老人は、薄いどてらをひっかけて、起きあがりました。やせ細っていて、顔や手は日に焼けて赤黒く、髪には白髪が交っていて、みすぼらしいようすでしたが、目だけはきれいに澄んで光っていました。
一郎は太郎を紹介して、これまでのことをくわしく話しました。太郎は自分のことを話しました。