Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうじんニコラ
超人ニコラ/大金塊
江戸川 乱歩
Lesen Sie 超人ニコラ/大金塊 (ちょうじんニコラ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 175.219 Zeichen · 350 Bildschirme
寝つかれぬままに、まじまじと窓のほうをながめていますと、ひるま明智先生から聞かされた、ゆうべのできごとが思いだされます。
ああ、あのカーテンのあいだから、ピストルのつつ口がのぞいていたんだな。そして、この天井から、賊の脅迫状がひらひらとまいおりてきたんだな。そのときの不二夫君の気持ちはどんなだったろう、などと考えると、いよいよ目がさえるばかりです。
ゆうべとはちがって、そのカーテンが少しひらいているので、窓のガラス戸が見えています。そしてその外は墨を流したようなまっ暗やみです。
ハッと気がつくと、そのやみの中に、何か白いものが動いていました。人の顔です。鳥打ち帽をまぶかにかぶった、あやしげな人の顔です。
小林君は、思わずベッドをとびおりました。そして、窓とは反対の入り口のほうへかけより、ドアをひらくと、いきなり「喜多村さあん。」と、書生の名を呼びたてました。
それから家中の大さわぎになって、宮瀬氏はもちろん、書生も、小林君も、手に懐中電灯を持って庭におり、あやしい人影の見えたあたりを、あちこちとさがしまわりましたが、いち早く逃げさったものとみえて、どこにも人のけはいさえないのでした。